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NoriyosiBlog

イカの行動生態を研究しているポスドクのブログです。 調査や研究のこぼれ話からポスドクの生き様などを紹介できればいいなぁ。

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監督の名前は村西とおるしか知りません

ついに本格化した交接実験。
しかし、いかんせんオスのやる気が無い。

我がイカ君は背中をべったり基質に着けて
頭を振り振り、周りの様子を伺う。

実験がはじまり、水槽内の雌とご対面するが、
ちらちらと雌の方を向き、その様子を気にするも、
どうも勇気が無いらしく交接までには至らない。

かと思えば、無駄にガツガツしているやつもいるが、
そいつはそいつで、雌への接近が急すぎて
怖がらせてしまい、嫌われる始末。

温厚で知られる私も
これにはたまらず、「行け!馬鹿!」と声を荒げた。

ちなみに、ヒメイカはとても小さいため、
行動を観察するのにもマクロで最大ズームにしなければならない。
なので、撮影にはプロ使用のかなりいい三脚で
常にイカを追う必要がある。

彼らの情事を包み隠さずカメラに収めようと
必死に動きを追う私の姿は
さながら行動生態学の村西とおるといったところか。

・・・誤解されないように言っとくけど、
俺は参加してないよ。
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英語との戦い 海外学振チャレンジ編

英会話がまったくダメだ。
非常に強いコンプレックスがある。

過去に外国人と一緒に仕事をしたことは何度もある。
時には一ヶ月共に働いたことも。
それでも英会話に上達は見られない。
まぁ、一ヶ月くらいでなんだよと言われればそうなのだが、
そのような経験をしていない人が学会などで
英語を自分よりも理解しているにもかかわらず、
自分はまったく分かっていないという状況が
今までずっと続いているのだ。

昨年の国際学会では質問されて見事にフリーズした。
自分が見た中で、ポスドクでそんな醜態を曝しているのを見たことがない。

もちろん、英会話上達のためにそれなりに努力はしている。
今でも高い金払って、教材を買って、勉強しているが
上達の兆しはない。

そんなコンプレックスを解消するには
もう海外で研究するしかないと最近は考えるようになった。

海外でのポスドク経験は昔は憧れだった。
しかし、気が弱く、日本ですら自分の意見を
周りの空気が許す状況でなければ言えない自分は
そんなところではやっていけないと思うように心境が変化していった。

もとより、日本での生活が大好きだ。
コンビニが好きだ。
日本の料理が好きだ。
自分の意見を強く主張しなくてもいい環境が好きだ。
人と関わらず、休日は部屋でゲームしているのが好きだ。
こういう性格なのがだんだんと自分でも分かってきて、
とても海外でやっていける人間ではないと思うようになってしまった。

しかし、職業柄英会話をしなければいけない機会は付きまとう。
ポスドクにもなって国際学会でフリーズするのはもう嫌だ。
その思いは学会が終わってもずっとくすぶっていた。
そこで、この際逆切れ的に、海外学振にチャレンジすることにした。
幸い、来年度の募集が年齢的に最後のチャンスだ。
ここで不採用になれば、諦めもつく。

そういうことから、受け入れ先となる候補をずっと探していた。
残念ながら、頭足類の生態研究を行っている研究室はなかなかない。
昨年末、ようやく見つけたある研究者に思いを込めたメールをぶつけてみた。

その回答は・・・
「なかなか、面白い計画だけど、私は今、無職だ。」

受け入れ先を選ぶのってとっても難しいね。

飼育下手

安定していた飼育が本日くずれる。
餌を変えると、与える分量も変わるのは当然だが、
生餌の場合は非常に分かりにくい。

前日に元気がなくなる前兆がないため、
死ぬときはばたばたっと逝ってしまう。

また、夏場はもともと水温が高いので変化は無かったのだろうが、
水温が低い冬は、観察水槽のライトの熱が予想以上に水温を上昇させていたみたいで、
観察する前の温度変化で数個体やられてしまった。

こういうミスをこの期に及んでやってしまうところが、
飼育の下手な人間というところなんだろう。

気を引き締めないといけないね。

発見(遅いバージョン)

発見のタイミングはいつになるか分からない。

最近、思うところあって、昔採集したサンプルの形態を
いろいろと計測している。

まだごくごくわずかのサンプルを計測しているだけなのだが、
結果も出そろってないうちからこれをどうまとめようかと悩む。

んで、論文をいろいろ調べていったら、
別段、面白いと思っていなかった自分としては当たり前のことが、
このイカ特有のものくさいことに気付く。

こんなことなら、もっと前からやっとくべきだったとも思うが、
いろいろ経験した今だからたどり着いた気もする。

ただ、今後の展開として、
よく調べたら実は類似論文が山ほど出てくるケースが多いので
まだまだ油断は出来ないのだが。

こういうことを思えるのも経験を積んだからだろうか。

最近のCFCの動向

Cryptic Female Choice(CFC)で論文を検索すると
350件くらいヒットするのだが、
一つ一つチェックすると、CFCの可能性があるという程度の研究がとても多い。
CFCについてしっかり検証している論文は2割あるかどうかだなぁ。

でも気になるのはそんな内容でも2000年代前半はいい雑誌
(EvolutionとかRoyal Society、American Naturalist)とかにばんばん載っていたのだが、
最近は数こそ出ているものの、マイナーな雑誌の論文が多くを占めていることだ。

さて、これをどう見るか。
旬は過ぎたのは間違いないが、
研究がやり尽くされて旬を過ぎたわけではない。
それよりも、CFCは難しいから手を出さない結果だと思う。
そういうわけで、おいしいところはまだまだあるのは実感している。
だがしかし、論文を出したとして、EvolutionとかがCFCに食いついてくれるのかが怖い。

そんなことを考えたりして、検索をしてはインパクトファクターを調べるってなことを
繰り返していたら、あっというまに時間は過ぎて、
本日も論文書きは進まないのであった。

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プロフィール

HN:
Norico
年齢:
44
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1980/08/19
自己紹介:
イカの行動生態学を研究しているポスドクです。

研究テーマは繁殖行動の進化・・・
ざっくり書くと、どんな雄がモテるのか、メスはどんな雄が好きなのかということを研究してます。

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