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NoriyosiBlog

イカの行動生態を研究しているポスドクのブログです。 調査や研究のこぼれ話からポスドクの生き様などを紹介できればいいなぁ。

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ウェールズ生活再開

ウェールズは夏だというのにやっぱり肌寒かった。

そりゃぁパナマは常に気温は30度をキープ。
Tシャツに半ズボンでいつも過ごし、
寝る時もシーツ一枚あればいいという状態だったので、
そんなところと比べるのもおかしいといやぁおかしいのだが。

雨季のパナマに比べて湿度は低く、
乾いた空気のおかげでとても清々しい。

同居人はちょうど不在だったので、
家で待っていたのは猫のセイディー一匹だった。
それでも誰もいないよりましだ。

今日は帰りにフィッシュ&チップスを買ってきた。
夕飯は久々のイギリス名物と洒落込む。
太ももに乗った猫をなでつつ、テレビを見ながらポテトをパクつく。

まぁこんなこといつまでもやってられないので、
明日から頭を切り替えて、食材を準備し、自炊に励まなければ。
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フィールド調査終了

3か月半にも及ぶパナマライフが終わりを迎える。

最後の観察は神の粋な計らいか、透明度がいつもより良く
(といっても5mほどであったが)
交接も観察できた。

今回スノーケリングによる行動観察を初めてやってみたわけだが、
実際にやってみてはじめて分かることがいろいろとあった。

まずは波について。
水面にプカプカ浮いて観察するのだが、波の影響をもろに受ける。
SCUBAでは潜ってしまえば解決する程度の波浪もスノーケリングでは厳しくなることも。

BOCASではカミナリなんかも激しい時があったが、
これもスノーケリングしている時はかなり恐怖を与えてきた。
実際の影響は分からないが、あまりにも怖かったので、
大事をとって途中からは観察を中止にした。

そして透明度。
そもそもサンゴがあるような温かい海はみなきれいだと思っていた事が
間違いのはじまりだったのだが、
表層から観察するので距離が空くと本当に見えなくなる。

SCUBAよりも長時間観察できるのは何よりもいいポイントなのだが、
生物の状況だけでなく、環境、特に透明度は次からは押さえておくべきことだと知った。

この点も踏まえながら、次のフィールド探しをしなくては。
さて、重い荷物を抱えて明日からは移動。
常夏のパナマに別れを告げ、涼しいウェールズ生活の再開だ。

ナマケモノの話についての訂正

前回の記事なんだけど、内容に間違いがある事が分かりましたので訂正します。

この間違いに気づいたのは、アップロードした後。
紹介しておいてなんだけど、日本語の紹介記事しか読んでいなかったので、
どういう方法でナマケモノと蛾の共生を明らかにしたのか気になった。
で、論文を読み返してみた。

ナマケモノには大きく分けて2種類いる。
手の指が三つのミユビナマケモノ科と二つのフタユビナマケモノ科。
この二科は同じナマケモノながら生態が大きく違う。
ミユビナマケモノは行動権が狭く、葉っぱしか食べない。
一方、フタユビナマケモノは広い行動圏を持ち、葉っぱ以外にも果物など幅広い食事をする。

で、この論文で注目しているのはトイレの仕方について
ミユビはほとんど移動しないのに、
週に一度、わざわざ木を降りてウンチをする。
フタユビは木の上からしたり、
移動の途中にトイレを済ませる。

木を降りるのは危険だし、疲れるのになんでミユビはちゃんと木を降りてトイレするのか?

ということで、ミユビとフタユビを捕まえて、
毛皮の中の蛾の数、栄養素となる窒素の量、苔の量を調べたわけだ。
するとミユビの方がフタユビに比べて、すべての量が有意に多かった。
さらにミユビでは、蛾の数が多いほど、窒素の量が多く、
窒素の量が多いほど苔の量が多いという関係性が見られた。

これらの結果から、ミユビのトイレ行動は蛾の繁殖を促していそう。
…というのが前回紹介した論文の内容だった。
つまり共生関係があるのはミユビ。

で、何が間違えたのかというと、俺の見たマケモノである。
論文の図に丁寧にそれぞれのナマケモノの写真が載っていてそれを見て気づいた。

あ、俺が見たのはフタユビの方だ。

なんか、知った風な話しましたが、大間違い。
とても恥ずかしいです。訂正してお詫びします。

やっぱり、できるだけ種査定はしないと駄目だね。
ちなみに、フタユビナマケモノ科には
ホフマンナマケモノとフタユビナマケモノの2種類いるみたいだけど、
どっちかまでは分からなかった。

調査終わりのアニマルタイム

今日は天気が良く、暖かい一日だった。
雨が降った日は透明度が悪い上に、陸上でも寒い日が多い。
悪いことに今はパナマは雨季真っ盛りなので、そんな日が多い。
かといって、天気が良くても透明度が悪いのがこのフィールドなのだが、
それでも調査終わりで空気が暖かく、きれいな夕暮れがだと気分がいい。
そして、そんな時に水辺のマングローブ林に動物が休んでいることがある。

一週間ほど前はホエザルの群れがすぐ近くの木の上で休んでいた。

(あんまり逃げない。近くにも来ないけど。)

そして今日はナマケモノが潜んでいた。

(あくびをしてるところ。かわいい。)

とてもほっこりする。
たとえ調査が上手くいってなくても。

そういえばちょっと前に、ロイソでナマケモノで面白い研究があったなぁ。
蛾と共生しているっていう話。
日本語の紹介記事。原文はこちら

蛾の排泄行動により毛皮に栄養がプラスされ、苔が繁殖。
ナマケモノはそれを食べるという話。
ナマケモノの排泄物を利用して蛾も繁殖し、お互いハッピーっという。

そういわれれば、写真のナマケモノも毛皮が緑色になっている。
すごい話だね~。


禁断の電子書籍

フィールド中に電子書籍に手を出してしまった。

日本にいた頃はまったく気にもしていなかったのだが、
留学中に荷物を増やしたくない事や、そもそも日本語書籍の入手が難しいこと等から
だんだんと電子書籍に興味が出てきた。

そしてそもそも荷物制限があるフィールドでの暇つぶしに最適ということから
思いが爆発し、とうとうスマホにアプリをダウンロード。

購入したのが巷で話題のこの本
ダンジョン飯 2巻 (ビームコミックス)

グルメ漫画には目が無い上に、ファンタジーものも好きな俺には
どうしても手に入れておきたい本だった。
お金のないパーティーが食事をダンジョン内に住むモンスターで済ませるという
画期的な冒険グルメ漫画。

ダンジョン内にも生態系があり、モンスターを現実の生き物に落とし込む。
例えば、スライムはクラゲ、彷徨う鎧は貝、ミミックはヤドカリのように。
そうすることで、モンスターの調理が妙に想像しやすいものになっている。
毛色は違うが、これもまたグルメ漫画の一つだろう。
そうはいっても通常のグルメ漫画よりは想像しにくいが。

と書いていて思い出したのだが、
ドラゴンズクラウンで出てきたステージ跨ぎの料理シーンで
食材の中にいくつかモンスター食材が入っていたなぁ。
あれは妙においしそうだった。

こんな事を書いておきながら、パナマでの食事は
朝、コーンフレーク
昼、スパゲッティかリゾット
夜、リゾットかスパゲッティ
という酷い有様である。

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プロフィール

HN:
Norico
年齢:
44
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1980/08/19
自己紹介:
イカの行動生態学を研究しているポスドクです。

研究テーマは繁殖行動の進化・・・
ざっくり書くと、どんな雄がモテるのか、メスはどんな雄が好きなのかということを研究してます。

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