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NoriyosiBlog

イカの行動生態を研究しているポスドクのブログです。 調査や研究のこぼれ話からポスドクの生き様などを紹介できればいいなぁ。

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海鳥混獲論文パブリッシュでしゅ

以前アクセプトされた海鳥混獲論文がパブリッシュ
(論文の内容は以前の記事を参考に)

やはり印刷された状態の自分の成果を見た時が一番嬉しさを実感できる。

アクセプト通知は確かに嬉しいが、
多くのリジェクトやリビジョンを経て受理された場合などは、
嬉しさよりも安堵を感じることもある。
だがそんな場合でも、それらの苦労を過去のものとして
純粋に喜びを噛み締められるのはパブリッシュされた時だと思う。

研究は雑誌に印刷されてようやく完成を迎える。

これで投稿すべき前職の研究成果はあと一つ。
今年中に方を付けよう。
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今年最後のアクセプト

アクセプトだー。わー。わー。

Sato, N., Minami, H., Katsumata, N., Ochi, D. and Yokawa, K. (in press)
Comparison of the effectiveness of paired and single tori lines for preventing bait attacks by seabirds and their bycatch in pelagic longline fisheries
Fisheries Research

マグロははえ縄漁と呼ばれる何千もの釣り針がぶらさがった
100kmにも及ぶ長い縄を繰り出して捕まえるわけだが、
この縄を出すときにコアホウドリ等の海鳥が釣り針についた餌を捕ろうと
ちょっかいを出し、引っかかって、死んでしまう。
そこで、トリラインと呼ばれる鳥除けを出して、船への接近を防ぐのだが、
これが1本と2本だったら、2本使った方が効果があるという内容。

簡単な実験に見えて、実は誰も調べていない。
しかし、重要性はある。そんな論文かな。
読んでもたいして面白い論文では無いと思う。

前の職場では5回も大海原に出る羽目になったが、
この実験を行ったのは現役バリバリのまぐろはえ縄漁船で、
しかも通常操業におじゃました。
操業は真冬の荒れ狂う海で、5回の航海のうち、もっとも揺れが酷く、
船酔いに強い私でも、吐くほどの船酔いを経験したのはこの航海だけだ。

メガネを割ってしまったのは2回目の操業中だったろうか。
船酔いの最中に、偏頭痛の発作も同時に起こり朦朧とし、
調査中にトイレで吐いていたのだが、
ちょうどその時、強い揺れが起こり、メガネが便器に落下。
マグロ船の便器は常に激流が流れている、オート水洗モードなので、
ぼやぼやしているとあっという間に大海原にメガネが流されてしまう。
あわてて便器に手を突っ込み、なんとかメガネをレスキューすることに成功するも、
よく見てみると、片方のレンズに大きなヒビが。
奇しくも潮によるダメージを避けるために
ガラス製のレンズにしていたのが裏目に出た。
しかも、予備のために用意したコンタクトを左目の分だけ
忘れてくるという始末。
その後1ヶ月の乗船中、片目にヒビが入った状態で過ごしていたっけ。

そういえば、大晦日に学振PDに不採用となったことを
同僚からFAXで教えてもらい、
強がっては見たものの、
数時間後に申し合わせたように風邪を引き、
最悪の正月を迎えたりもした。
そんなことも今となってはいい思い出か。

ドタバタが一つの実になった。
そう思うと、感慨深い。

風邪だけどへっちゃらさ

国際学会が間近というのに風邪をひいちゃった。
でも今日はすこぶる気分が良いね。
のどちんこがエヘン虫の激しい襲撃をうけていようが、問題ない。
だって論文アクセプトされたんだも~ん。

Sato, N., Kasugai, T. and Munehara, H. (in press)
Sperm transfer or spermatangia removal: postcopulatory behaviour of picking up spermatangium by female Japanese pygmy squid.
Marine Biology

以前、minorでリジェクト喰らった論文なのだが、
実はボスのアドバイスもあって、あれからすぐに
ごめんなさい、全部従いますのでリジェクトだけは勘弁してくださいメールを出したところ、
それなら再投稿可にしてやるという寛大な措置をエディター様に頂いていた。

で、肝心の内容をさらっとお伝えする。
ヒメイカは交接(いわゆる交尾)の際に、
精子の詰まったカプセルをメスの体にくっつけるのだが、
交接が終わった後にこの精子の塊を
メスが口を伸ばしてついばむという不思議な行動を発見した。
で、これは何かと調べてみると、
せっかくオスから渡された精子塊をポイ捨てしていたということが分かった。
・・・という論文。

そういうわけで、このいい気分のまま
さっさと床について、今日はがっつりお休みします。

次は英文校閲だー

ようやく論文の直しが終了。
一週間くらいかかりましたが、ようやく英文校閲に。

毎度毎度、レフリーコメントを読むのは本当しんどい。
そして、最初は軽くしか読まないので2回目に改めてじっくり読むと、
対応するのがメンドクサイなと感じてたのが、実は結構楽に対処できたり、
ここは楽だなと思っていた指摘が、なかなかめんどくさい要求だったり。

それでも今回は比較的楽に対応できる要求でした。

ま、アクセプトされるかどうかは話が別ですけど

論文返ってきた!

海鳥論文が返ってきたました。
結果はMajorRevision。

一人はMinorだけど、もう一人がものすごい量のコメント・・・。
ははぁん、こいつのせいか。
んで、読んでみると、言葉の訂正がほとんどで意外に直しやすい。
あれ、なんでMajorなのと思っていたら、
ヤマは考察にありました。
ようするに私の結果ではこういう結論にはならないという指摘。

査読者の指摘に従うのは簡単なんだけど・・・
この論文は前にいた研究所でのお仕事で、水産業に深く関わる研究内容。
つまり、私の論文の結論次第で、不利益を被る人がいるわけです。
これが、水産サイドで保全研究をする際の難しいところです。
ちなみに、メールの文面を見る限り、エディターはこの差読者寄り。
つまり、従わなければリジェクト色が濃厚です。

さあ、どうするか。
どうするかといっても、共著者と相談するしかないんですけどね。

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プロフィール

HN:
Norico
年齢:
44
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1980/08/19
自己紹介:
イカの行動生態学を研究しているポスドクです。

研究テーマは繁殖行動の進化・・・
ざっくり書くと、どんな雄がモテるのか、メスはどんな雄が好きなのかということを研究してます。

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