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NoriyosiBlog

イカの行動生態を研究しているポスドクのブログです。 調査や研究のこぼれ話からポスドクの生き様などを紹介できればいいなぁ。

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早くならんもんか、論文の書き方

論文を書くことは研究者の義務であり、最も重要な仕事と言ってもいいでしょう。
特に、若手研究者にとって論文数は将来を決める重要なファクターです。
今の時期は立て続けにポンポン論文を発表したいところ!
ですが、未だに論文をスムーズに書けません。
それなりに論文を発表してきたのですが、時間がかかってしまう。

一番の原因はやはり英語というところです。
日本語で思いついた文章を英語で上手く表現できない。
特に時間を費やすのが論文のオリジナリティをアピールするイントロダクションです。
どツボにはまると一日がんばったのに数行しか進まないということもザラです。
まあ、これは英語だけの問題ではないのでしょうが。

さて、僕の現在の論文作成方法は日本語で論文を書き上げてから、英文に直すというやり方です。
最初のころは大枠だけ日本語でまとめて英語でどんどん埋めていくというやり方でしたが、
そういうのは英語の熟練者だけに許された手法だということを何回かして気付きました。
というのは英語でいい文章が思いつかないから、似ている論文から抜き出しがちになるからです。
文章のつながりがおかしいし、そもそもパクリっぽい。
そして何より、そもそも日本語で言いたいことを完全に把握していない場合が多い。
当時の破滅的な原稿をチェックしてくれた指導教官と先輩はたいへんだったと思います。

そういうわけで、急がばまわれではないけれど、今は最初にしっかり日本語原稿を作っています。
論文書くのが早い人はやはり、英語でどんどん書いていくのでしょうか。
一度、エリート研究者の書き始めから投稿までの流れを見てみたい。
そんな映像、youtubeとかでないでしょうか。
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ピッチャー投げました。打った~!

実況:これは大きい!入るかー!?入るかー!?入ったーーーーーー!!!
実況:逆転サヨナラリジェクトーーーーー!!!!

実況:9回裏、ツーアウトからの初球。編集者の一振りで、試合を決めました。
実況:ピッチャーマウンドに呆然と立ち尽くしています。これはショックが大きいか?

解説:そうですねー。ピッチャーここまで上手くゲームを組み立てていたんですがね~。
解説:4人の査読者も皆、好意的なコメントだったんで、これはアクセプトかなと思われたんですが
解説:最後のリバイスはちょっと甘く入ってしまったみたいですね~。

実況:放送席。放送席。ピッチャーからの談話が入ってきています。
実況:「最後の対応も細心の注意を払ったつもりだったが、上手く運ばれてしまった。心のどこかに隙があったのかもしれない」とのことです。

解説:マイナーレビジョンということで、試合がほぼ決ったかに思われたんですが、ピッチャー悔しいでしょうね~。
解説:気を落とさず、次の投稿に向けて心機一転がんばって欲しいです。

実況:そうですね。次に期待したいところです。
実況:それではこの辺でお別れです。





っていう感じでした。
やっちゃったZE!

対応ミスなんだろうなぁ。
9割査読者の指摘通りに直したんですが、編集者としては不満だったみたい。
今考えると、指摘された文章スタイルを変えないと主張するときも、
「自分としてはこっちのスタイルの方がいいんだけど、どう思いますか?」
っていう書き方にすれば良かったのかもしれません。

でも、編集者のコメントを読んでいくと、もっとスペシフィックな雑誌に出すべきと書かれていたので、
あんまりいい印象は持っていなかったのかも。

さて、どうするべか。


査読が終わったはずなのに

論文の投稿ですが、ほとんどの雑誌は今やインターネットを通してファイルをアップロードする方式になっています。

この方式ですが、サイトで投稿した論文が現在どのような状況にあるかを
Statusという項目で確認することが出来るようになっています。
宅配便の配送状況確認みたいなものですね。
確認できるのはいいのですが、これがなかなかに曲者でして。

一般に論文は投稿してしばらくの間は編集者が雑誌にふさわしい内容かをチェックすることからはじめます。
このときのStatusはeditor assignedのように表示されます。
この期間はだいたい1週間、長くて2週間くらいでしょうか。
内容が雑誌と合っていると編集者が判断すれば、次に数人の査読者に渡されます。
このときはUnder reviewとなります。
これが1ヶ月から1ヵ月半、対応が遅い査読者にまわれば数ヶ月かかります。
査読が終わって編集者が論文への対応を決める段階になると、
Statusはrequired reviews completedとなって、
論文を受理するかどうかの判断結果が通知されます。

このように論文は投稿から審査結果が返ってくるまで時間がかかるものなので、
一度under reviewになれば、Statusはいちいち見なくてもいい、というか時間の無駄でしかないのですが、
僕のような小物はほぼ毎日、雑誌のサイトにログインしてStatusを確認してしまうのです。

さて、熱心な確認作業のかいあってか
現在投稿中の海鳥論文がrequired reviews completedとなったのが、10日ほど前です。
いまだに返事のメールが届きません。

査読者の回答が割れ編集者が対応に迷っているのでしょうか。
いずれにしても日を重ねるごとにリジェクトという言葉が頭を過ぎる様になりました。

もうリジェクトは嫌じゃ~。

受理までもう少し

Revise原稿を投稿していたイカの論文が返ってきました。

すでに3人のreviewer(査読者)からMajor revision(大幅な修正が必要)という判定を受けていたものですが、
今回はMinor revision(細かい修正で受理)という結果に。

前回投稿してから2ヶ月経ってからの返信で、ちょっと長いなと感じていたのですが、
どうやら、最初のreviewerのうち2人が返事をしなかったようで、もう一人査読者が追加されていたみたいです。
一本の論文にreviewerが4人ついたのは僕にとってこれが初めて。

それでも、追加されたreviewerも含め全体的に好ましい評価で、
直すところは言葉遣いと、文章の構成といったところ。
ようやくあとちょっとのところまで来ました。

思えば、この論文を初めて投稿したのは去年の9月。
それから、3つの雑誌にreject(不受理)をくらい、ここまで引っ張ることに。
長かったなぁ。しかし、ようやくこれで俺も・・・

とか言っていたら、逆転サヨナラリジェクトとかありそうなんで、
最後まで気を引き締めます。

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プロフィール

HN:
Norico
年齢:
44
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1980/08/19
自己紹介:
イカの行動生態学を研究しているポスドクです。

研究テーマは繁殖行動の進化・・・
ざっくり書くと、どんな雄がモテるのか、メスはどんな雄が好きなのかということを研究してます。

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