こっちの研究室は少人数であるためか、
研究室単位で集まってミーティングやゼミなどを行ったりしない。
その代わり、ボスはランチミーティングで個別に対応しているようだ。
分野外の自分としてはゼミをされても分からないので、まぁいいのかもしれないが、
英語の練習ととらえると、ちょっと残念ではある。
その代わり、大講座単位でゼミがあり、
外部の大学から新進気鋭の若手研究者を呼んで、週一で講演がある。
先日はヒヒの社会性の研究者がやってきた。
英語が分からない自分もプレゼンは文字で軽く説明があるのでとても助かる。
面白い内容であることは分かったが、それ以上に
紹介される研究成果の下にさりげなく書かれている業績の凄い事。
ゼミ後はパブで懇親会があり、都合のいいことに誘われた。
講演者とがんばって話すが、イマイチ盛り上がりに欠ける。
そんな時に、以前読んだ本の事を思い出した。
サルなりに思い出す事など ―― 神経科学者がヒヒと暮らした奇天烈な日々
この本はサポースキーという研究者がヒヒの野外研究を通して奇想天外な体験をする話。
ヒヒの野外研究という共通点でもしかしたらと思い、話題にすることに。
この本の原題は分からないけど、幸いなことにサポースキーという名前だけは覚えていた。
すると、彼は満面の笑みになり、「よく知っているね!」と返してきた。
ヒヒの研究者にとってこの本はバイブルみたいなもので、
フィールドに持っていくべき本だったようだ。
その後、この話がきっかけで会話が特に盛り上がった訳では無かったが、
あの笑顔はクリティカルヒットという感じで嬉しかったなぁ。
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