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NoriyosiBlog

イカの行動生態を研究しているポスドクのブログです。 調査や研究のこぼれ話からポスドクの生き様などを紹介できればいいなぁ。

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風邪だけどへっちゃらさ

国際学会が間近というのに風邪をひいちゃった。
でも今日はすこぶる気分が良いね。
のどちんこがエヘン虫の激しい襲撃をうけていようが、問題ない。
だって論文アクセプトされたんだも~ん。

Sato, N., Kasugai, T. and Munehara, H. (in press)
Sperm transfer or spermatangia removal: postcopulatory behaviour of picking up spermatangium by female Japanese pygmy squid.
Marine Biology

以前、minorでリジェクト喰らった論文なのだが、
実はボスのアドバイスもあって、あれからすぐに
ごめんなさい、全部従いますのでリジェクトだけは勘弁してくださいメールを出したところ、
それなら再投稿可にしてやるという寛大な措置をエディター様に頂いていた。

で、肝心の内容をさらっとお伝えする。
ヒメイカは交接(いわゆる交尾)の際に、
精子の詰まったカプセルをメスの体にくっつけるのだが、
交接が終わった後にこの精子の塊を
メスが口を伸ばしてついばむという不思議な行動を発見した。
で、これは何かと調べてみると、
せっかくオスから渡された精子塊をポイ捨てしていたということが分かった。
・・・という論文。

そういうわけで、このいい気分のまま
さっさと床について、今日はがっつりお休みします。
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”カ”のはなし

本日のゼミはケニアでマラリアを媒介するハマダラカの分布についての話
マラリアにかかる心配のない日本にいるので、
詳しい感染方法はほとんど知らなかったが、
聞くところによると、昔は日本でもマラリアはあったそうな。

蚊の中でもマラリア原虫を人に媒介するのはハマダラカの仲間。
生まれたときはこの蚊はマラリア原虫を持っていないが、
大きくなってマラリアになっている人の血を吸うことで、
晴れて・・・といっていいのか分からないけど、キャリアになるという。

ハマダラカの一種が今でも日本に分布するのに、
マラリアが再流行しないのは、
そもそもマラリア患者がいないからなんだって。

蚊界では血を吸いたい男の上位ランカーである自分は
こういう話を聞くと、熱帯には行けないなとつくづく思う。

面接を思い出して

そういえば、先週は学振の特別研究員の一次選考結果の発表があった。

発表前は少しでも情報を得ようと2chの学振スレを毎日何度も巡回していたものだ。
まったく信憑性のない、出所も分からないような不確かな情報に
この時期の不安定な心は簡単に揺れ動く。
今考えると、どう見てもデマだろうというレスにも、一喜一憂していた。

例年、発表は月末ということで、
「まだ来ない」
「発表出た!」
「出てねぇじゃねえか!!」
というようなやり取りが続き、一週間前からスレが伸びるのだが
今年はまさかの中旬発表。
しかもメールでの突然の通知だったそうだ。
久しぶりに板をのぞくと、今年は心なしかあんまり盛り上がっていないように見えた。

自分は面接→補欠という手順を踏んで2月末にPD採用が内定したので、
今回の発表の後にもドキドキチャンスが2回ほどあったのだが、
面接決定から、2月末まで、長い間精神的に不安定だったのを思い出す。

思い起こせば、面接会場はなんとも言えぬ重い雰囲気に包まれていたっけ。
4分という短い時間でこれまでの研究内容から今後の計画までを話すのはとても辛かった。
確か10秒くらいオーバーしたが、2chで1秒でも過ぎると不採用という書き込みを見たせいで、
結構ドキドキしたのを覚えている。
自分は純粋に研究の質問をされたが、中には圧迫面接もあったようだ。
面接官がどのように攻めてくるかはまったくもって予測不能。
それでも、自分の研究は最高に面白いという強い心で、奴らに立ち向かって欲しい。

そういうわけで、面接に進めた人の武運を心より祈る
 

イカ普及活動

今日は一般向けにイカの多様な繁殖戦略を紹介してきた。

一般の人に研究を紹介するのは非常に難しい。
普段のプレゼンとは異なるテクニックが必要となってくる。
特にやってしまいがちなミスは専門用語の使用だろう。
専門用語はなるべく使わないようにしなければいけないが、
分かっていても知らず知らずのうちに使ってしまうものだ。
以前聞いた話では、小学生に”魚類”という言葉を使って、
まったく理解されなかったという。
意識していない専門用語は数多く存在する。

そんな難しさはあるが、こういう場で話が出来るのは自分はありがたいと思っている。
自分たちの発見を伝えてこその研究だという気持ちが年々強くなっている。
次に発表できるときは、新たな発見を、イカの魅力を紹介したい。

今日の発表では、小学生一人が質問してくれた。
反応があるのは素直に嬉しいものだ。
 

大都会でたじろぐ

東京で行われたワークショップに参加。

霞ヶ関の一角にある高層ビルの一室で行われたのだが、
スーツ姿の群れが次々と吸い込まれるビルに、
リュック背負ったパーカー姿の男は大いにビビったのであった。

ガードマンがエレベーターの前に立ってる。
こんな格好の自分は不審に思われないだろうか。
そういえば、会場は何階なのだろうか。
そもそも、なんていう名のワークショップだったっけ。
そんなことを考えていると、行動もどことなくぎこちなくなっていくものだ。

特に呼び止められることは無かったが、
普段は格好を気にしていないくせに
こういう場ではたじろいでしまう自分は
学者としてまだまだだ。

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プロフィール

HN:
Norico
年齢:
44
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1980/08/19
自己紹介:
イカの行動生態学を研究しているポスドクです。

研究テーマは繁殖行動の進化・・・
ざっくり書くと、どんな雄がモテるのか、メスはどんな雄が好きなのかということを研究してます。

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