仕事帰りに、久々に焼き鳥屋へ寄った。
月に1度ほどだろうか、ここで酔うのがちょっとした楽しみとなっている。
・・・こう書くと、酒を楽しむ粋な大人のような印象を与えるかもしれないが、
焼酎2杯で気持ちよくなるほど酒は弱いし、普段飲むのはお茶ばかり。
運よくカウンターに1席だけ空いていた。
導かれるままに座わり、リズムよく注文する。
ビールを飲みつつ、串が届くまでの間、壁の染みを観察する作業に没頭していると、
両サイドがキャバ嬢との同伴くさいことに気付く。
右サイドは男が気持ちよさそうに仕事における自分の重要性を喋っていた。
女の受け答えは上手く、まったく関係の無い自分でも心から男の話に感心しているように感じた。
途中、チーズの話(チーズはとろけなければ美味しくない)とかで盛り上がっており、
無類のチーズ好きである自分は少し会話に参加したくなった。
左サイドでは途中から学生服を着た少年が合流した。
中学生くらいだろうか。
彼は中年男と熱心に話しており、女とはまったく話をしていない。
彼女はこまめに男の水割りを作っていた。
どっちの子供なんだろうか。二人はとても夫婦には見えなかった。
そんな人間模様を観察しながら、ひたすら酒をあおり、串を喰らう。
そういうのは嫌いじゃない。
自分の周りには、そういう種類の模様は無いけれど、
というか、そもそも自分の周りに人間模様は見えないけれども。
焼き鳥屋っぽくて嫌いじゃない。
今日も3杯の酒ですこぶる気持ちが良い。
ちなみにチーズはチェダーが好きで、とろけなくても問題なし。