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NoriyosiBlog

イカの行動生態を研究しているポスドクのブログです。 調査や研究のこぼれ話からポスドクの生き様などを紹介できればいいなぁ。

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長崎県 ポスドク(32才)からの相談

明日はやがいちょうさ、ぜみ、のみ会のハードスケジュールなので
朝の4時には起きなくてはいけません。
なので、今日は早くねなければいけないのに、
このあいだ、しょうどう買いしたドラクエ7が楽しくて
とちゅうで止めることができません。
どうしたらいいですか。

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イカと麻酔

The Veligerという雑誌にヒメイカの麻酔についての論文が掲載された。
(Veligerはオンラインに力を入れていないので
ホームページからは最新の論文は読めないみたい。)

内容は氷温麻酔と2%エタノールとあともう一つの薬品(何かは忘れた)で
麻酔を行ったところ、エタノールは麻酔後すべてが回復したのに対し、
他の方法ではそこそこ死んでしまった。
また、氷温麻酔はインクを吐いて、ストレスがかかっているくさい
なので、エタノールを使って、胃の中の油球の観察を行いましたという内容だったかな。

んで、この論文を読んで、以前Animal Behaviourに投稿したことを思い出した。

Animal BehaviourはEthical Refereeというのがあるくらい、倫理面に厳しい。
まぁ、これは分野内では結構有名な話だ。
しかし、イカは無脊椎動物。
苦痛を感じるとされている脊椎動物ではサンプルを殺す場合、
必ず麻酔を行って苦痛を与えず、処理することが決められているが、
無脊椎動物はその範囲外だった。
(それでも、できるだけ苦痛を与えず処理するとは書かれていた気がする)

イカは水産物ということもあり、食材として見ている所がある。
なので、自分の周りの日本人では
サンプルを使った後、捨てたりしないで調理して食べることはあっても、
麻酔をかけてサンプルを処理する人はいなかった。

それでも、自分のイカは食用でもないし、
愛着もあったので、なんとなく昔からエタノールで麻酔をしてから固定を行っていた。

そういうこともあって、倫理面で厳しいと評判のこの雑誌に投稿した際も
無脊椎動物の処理に麻酔を使っているので文句はないだろうと思っていた。

しかし、Ethical Referee からはリジェクトの判断が下された。
(最も、リジェクトの主な理由は内容がスペシフィックすぎるというもので、
倫理面の問題はEditorの後押しをしたにすぎなかったが。)

当時はむしゃくしゃしていたので、さらっとしか読まなかったが、
冒頭の麻酔の論文を読んだのをきっかけに、改めてコメントを見返してみた。

自分はこのイカの性別、処女の有無を判定するための麻酔と、
固定の苦痛を和らげるための麻酔、二つの麻酔を行っているのだが、
ここに使い分けが無いことに一番の問題があったみたいだ。
(他にも問題はいろいろ指摘されていたのだが、多すぎて書きたくない)

要するに、最初の麻酔は回復させて行動を観察するのに使うため比較的軽めの麻酔であるが、
その軽めの麻酔を殺すための麻酔にも使っているのは苦痛を完全に取り除くためには不十分である。
ということだった。

言われてみれば、確かにそうなのかもしれない。

もちろん、こっちはイカが麻酔がかかって、ほとんど動かなくなってから処理しているのだが
そこまで心を砕いていなかった。

Refereeは最後に、
頭足類は高度に発達した頭脳を持っており、
脊椎動物同様、苦痛を感じていると考えられる。
と書いていた。

頭足類の麻酔に関する論文は何本か出ており、
この問題にはそれなりに関心がもたれている。
このことは水産系の雑誌ではまったく問題にされなかったが、
動物学系の雑誌では今後、麻酔は必須となっていく流れかもしれない。

そして、覚えていなければいけないのは麻酔をしたかどうかではなく、
苦痛無く処理したかどうかが重要だということだ。

催眠術

ヒメイカは背中で海草などにくっつくことができるので、
他のイカのようにホバリングしたりはしない。
動かないときはまったく動かない。
そういう時は観察していてもまったく面白くない。

動かないくせに、呼吸のたびにリズミカルに上下に頭が揺れる。
それを見てるとだんだん眠たくなる。
というか気付いたら寝ている。

目が覚めたときには画面から姿を消している。
そしてデータを取り逃す。

ZONEの歌が頭から離れない

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 1 【完全生産限定版】 [DVD]

久々にアニメを見た。
前々から評判は高かったが、
自分は、アニメや映画は周期的に見たくなる性質で、
ここ1年はあんまりアニメを見たくない時期だった。

きっかけは伊集院光のラジオのポッドキャストを聞いて。
おそらく単なるアニメ好きが進めていたら見ようとは思わなかっただろう。
伊集院の紹介がとても上手かったので、手にとってしまった。
その様子やそれに纏わるバイきんぐ小峠の裏話を、
事細かに書き起こしているサイトはこちら


小説でも映画でも、抜群に上手い人がいる。
こればっかりはどうやってもまねできない様に思う。
特に、伊集院光は上手い。
彼の紹介で、危うく3本まとめてゲームを買ってしまいそうになったこともある。
あと、爆笑問題の太田もそういうのが上手い。

自分は昔から読書感想文が下手で、
今もその能力はからっきし。
そういうわけで、このアニメのあらすじは一切紹介しない。

11話しかないのだが、よくまとまっていて、
一気に見させるパワーがあった。
一人で酒飲みながら見てると、
まぁ、ぼろぼろ涙でるね。

たまには論文でも紹介してみっか

Bats eavesdrop on the sound of copulating flies

タイトルそのままに
コウモリはハエの交尾の音を手がかりに捕食する

交尾はとても目立つ行為なので
捕食の危険性が高いとされてきたが、
ここまで見事に証明したのはないだろう。

暗がりのなかで、ハエが歩いているだけなら
コウモリはその存在に殆ど気付かないが、
交尾をするとその音でとたんに居場所がばれてしまう。

そういえば、以前のアパートは学生用で家賃も安かったが、
壁が薄く、隣でギシギシアンアンやってる音が駄々漏れだった。
女の声が睡眠の邪魔をするほど大きく、とても迷惑した。
ぐっと我慢していたが、私の下の息子は
顔を真っ赤にして怒鳴り込んでやろうといきり立っていた。
そんな息子を見て、「こんなことで怒るものでもないよ」と
やさしく慰めたのはいい思い出だ。

 
こういうのを学者ジョークっていうんだよね?



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プロフィール

HN:
Norico
年齢:
44
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1980/08/19
自己紹介:
イカの行動生態学を研究しているポスドクです。

研究テーマは繁殖行動の進化・・・
ざっくり書くと、どんな雄がモテるのか、メスはどんな雄が好きなのかということを研究してます。

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