唯一の同僚、ポスドク仲間のM君が水研に就職
行動生態学から水産学への転身だ
ドクター時代、多くの研究者が情熱を燃やして、何かのスペシャリストになる。
多くの人が自分が情熱を燃やした研究をそのまま続けたいに違いない。
しかし、そのままそれをできるのは、早くから成果を上げることができた、
一部の優秀な人間にどうしても限られてしまう。
多くの人は転身を余儀なくされるだろう。
自分もそうだった。
思い描いていた、正規ルートから外れたみたいで
いつも参加している学会では、何か、周りの人間がどんどん成果を上げて、
自分だけが取り残されているように感じ、強い焦りを感じた。
今思うと、そんなことはまったくなかったのだが。
その時は焦りで周りが見えていなかった。
しかし、その焦りで中途半端なことをせず、
水研での業務にすべてをぶつけたのが、今の自分に繋がっている。
その後、自分は行動生態学に戻ってきた。
正規ルートからは外れたが、
今ではそれが自分の色だと思える。
旅立つ彼を見て、似た境遇の彼を見て、
ちょっと昔を思い出した。
まぁ、そういう自分も、あと数年でここを去るのだが。
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