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NoriyosiBlog

イカの行動生態を研究しているポスドクのブログです。 調査や研究のこぼれ話からポスドクの生き様などを紹介できればいいなぁ。

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上達しない英語能力

海外生活を始めてから1年と1カ月が過ぎようとしている。

はっきり言いますよ。
未だに英語が全然わからない。

渡英前の俺の1年後予想では、
ペラペラとはいかないけど、
日常会話レベルだったら不自由なくできる
というものだったのだが…

成長の実感は全くなし。
はじめてイギリスに来た日と比べても違いはないんじゃないだろうか。

うちの研究室は特にミーティングもないし、
メンバー間でもベラベラ会話することがあまりない。
ただ、ルームシェアをしているから、不足分を少しは補っているはずなのだが。

上達を感じないのは正直つらい。
つらいが、しょうがないっちゃぁしょうがない。

いつか、上達を実感できる日が来るのだろうか。
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捕食に関する2本の論文

二つの論文がパブリッシュされた。

一つ目は
Sato, N., F. Takeshita, E. Fujiwara & T. Kasugai. 2016
Japanese pygmy squid (Idiosepius paradoxus) use ink for predation as well as for defence.
Marine Biology, 163


これまでイカの墨は捕食者防御のために使われると思われてきたが、
捕食の際にも墨を利用していることを示した論文。

二つ目は
Takeshita, F. & N. Sato. 2016
Adaptive sex-specific cognitive bias in predation behaviours of Japanese pygmy squid.
Ethology, 122: 236-244.


ヒメイカの雌雄間で捕食行動に認識の違いがある事を発見した論文。
繁殖のためにより栄養を必要とする雌は雄より攻撃的に餌を取ろうとし、
捕食成功率の低い大きい餌でも最初は果敢にアタックする。
ただ、失敗した後は、その判断は慎重になる。
一方の雄は攻撃するかどうかの判断は最初から慎重だった。

ワンシーズンの実験で二つのネタが出来たのは
なんといっても共著者のT君のおかげである。

そして一つ目は海外ではあるがニュースサイトにも取り上げられた。
相手が多とはメールでやり取りをしていたのだが、
急に電話でインタビューをすると言われた時は
未だに英語が不得意な私は本当に焦った。

そんなわけだから、「英語が不得意なので返事が遅くなったらごめんね」なんて返答したら、
「じゃあ、インタビューはメールでやろう」とあっさり返された。
それはそれで情けない話だ。

その事を同居人に話したら「チキンだ」と茶化された。
マーティーだったらブチ切れるところだが、
まったくもってその通りで返す言葉もなかった。
相変わらず締まらない結末である。

無題

学生からクリスマスの予定を聞かれたが、特に予定が無い。
せっかくなので公開直後のスターウォーズでも見に行こうかなと答えたところ、
彼もちょうど見に行くところだったので、それでは一緒に行こうという事になった。

彼の話ではイギリスも映画館のほとんどがシネコンに置き換わっているそうだが、
そんな中、アベリストウィスの映画館は小さいが古い感じで趣深いということ。
期待して行ってみると、想像以上にいい雰囲気の映画館だった。
エントランスから5歩くらい空いてすぐにチケット売り場がと売店が並ぶくらいの狭さ。
しかし、シアター自体は300席ほどあってちゃんと映画館している。
ただ、ちょっと特別なのが、パブも映画館内に併設されていること。
これもイギリスでもあまりないらしい。

スターウォーズ公開直後ということで混雑することが懸念されると思いきや、
そこは人口の大半が学生の田舎町。
クリスマス休暇でその多くが帰省していてすっかり物静かになっている。
見に行くには絶好のタイミング…
だと思っていたが予想以上に観客は多く、結局満席だった。
中にはダースベイターやストームトルーパーのコスプレをしているファンの姿も。
公開から数日経っていたのでそういう人はいないと思っていたのだが。
熱狂の欠片を見た気がしてちょっと嬉しい。

高ぶりのままに普段は買わないポップコーンと、パブでビールを買って準備万端。
CMが始まり、新作情報が終わると突然幕が下り、スクリーン横の壁が空いた。
本編の前に改めてアイスやお菓子の販売が開始。
不思議に早く映画をはじめろよという気持ちは湧かない。
なんとなく懐かしい感じがしたのは同じような経験があったからだ。
確か、自分の小さいころも映画館で駅弁の売り子のようにアイスの販売があったと思う。
自分はすっかりこの映画館が好きになってしまった。

そして肝心の映画も満足の出来だった。
当然ながら前編英語で、英語の字幕さえない。
なので、会話はほとんど理解できていないが、そこはアクション映画。
なんとなくは理解できた。
今回は3Dしか選択肢が無かった。
アバターで見て以来、それほどいいとも思わなかったので、2Dを選択してきたが、
3Dがこんなに迫力があると思わせてくれたのは作品の力のせいなのだろうか。

さて、もう一回くらい観に行っておきたいところだが、
それまでに内容のネタバレをしているサイトを探さなくては。

別キャンパス見学

研究室の学生が少し離れたキャンパスに車で連れて行ってくれた。
サンプルを持っていけばここのスタッフがシークエンスしてくれるそうな。

植物の研究室がメインとしているキャンパスなのだが、まぁ驚いた。
次世代シークエンサーが5つも設置されている。
前の職場で最先端と謳っている施設にも次世代シーケンサーは一つだけだ。
それでも感心していたのだが、用途が違うものとはいえ5つもあるとは恐れ入った。

他にも内部を案内してもらったのだが、
巨大な温室に、これまた巨大な実験システムが。

ベルトコンベアーで植物の鉢が、車庫のような建物に次々と自動で運ばれていく。
話を聞くと根から葉まで、3次元で構造をスキャンする機械らしい。

何をしているのかは分からないが、
すごいことをしているんだろうなと感じさせる力はこれまでで一番だった気がする。
カミオカンデとか見学したらこんな気分を味わえるのだろうか。

今まで田舎の小さな大学としか見ていたかったアベリストウィス大学だが、
その本当の力をはじめて見た一日となった。

考察についての迷い

今日も今日とて論文書き

完成まであとちょっとという段階まで来ているのだが、
ディスカッションを書いていて筆の進みが遅くなる。

自分もそこそこの数の論文を書いてきたのだが、
改めて思うのだ。ディスカッションの書き方が下手だと。
論文を書く時に、最も指が止まっているのはこの部分である。
もちろん、引用について調べる必要があるので時間がかかるのは分かるのだが、
それ以外の部分、つまり、構成についてよく分からなくなる。

さすがに出てきた結果について余すことなく検討するというのは理解しているのだが、
どのような構成で議論を繋いでいけばいいのか、理想形が見えていない。
私は流れるように書きたいのだ。

そんなこともあって、今日はディスカッションに絞って論文を読んでみた。
良く考えると今まで構成に焦点を当てて読んだことは無かった。

で、何本か読んだ結果、分かったことは
ファーストパラグラフは一番の発見について検討
その後は残りの結果や、ウィークポイントの補強を順不同で続き、
最後に結論と言いう形をどの論文も取っていたということだ。

う~ん。これは今まで意識してきたことと変わりないでは無いか。
やっぱりこれしかないんだな。迷う必要はなかった。
迷いながら書くしかないのだ。

あぁ、もっとスラスラ書けるようになりたいなぁ。

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プロフィール

HN:
Norico
年齢:
44
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1980/08/19
自己紹介:
イカの行動生態学を研究しているポスドクです。

研究テーマは繁殖行動の進化・・・
ざっくり書くと、どんな雄がモテるのか、メスはどんな雄が好きなのかということを研究してます。

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